休憩をはさんで参加者たちは、「構図が生み出す効果」についても学んでいきます。撮影ポジション+アングルでの印象の違い、線の構図と題して「曲線、垂直、平行、斜め、ボケ、空間」などがどのような印象効果をもたらすのかが大和田氏から語られていくと、これが原画を描く際の考え方にも通ずるとあって参加者たちは興味深い表情で聞き入っていました。 また、このカメラ講座のラストには大和田講師から「顔の向きと逆に空間を広く空け未来への期待を表す写真と、顔の向きに空間を広く空け将来への不安を表す写真を撮ってみてください。」と、普通とは逆の捻った課題が出されました。これでクリエイター心が刺激されたのか、会場は即席の撮影会へと様変わり!? 若手アニメーターたちは一眼レフカメラを片手に窓際、階段、ロビーなどに散り散りになってシャッターを切っていきます。納得のいく写真が撮れるまで何度もポーズや表情を指示していた姿が印象的でした。 | |
午後のカリキュラムは、演劇集団円に所属する女優・大門真紀さんを講師に招き、前回の「若手育成講座Ⅰ」から引き続き、「シアターゲーム2」の講座が行われました。今回のシアターゲームではまず、疑似ブレストや仮想の大岩を持ち上げてみるなどイマジネーションを刺激する体験をして表現力を磨いていきます。 中でも大いに盛り上がったのが、「エア大縄跳び」でした。2班に分かれて行われた「エア大縄跳び」は本当にそこに縄があるかのように、回す人、飛ぶ人が、大縄跳びを熱演。さらにここからステップアップし、「ありえない縄で飛んでいる相手チームを見て、その縄が何なのかを当てる」クイズ合戦に移行。こちらでは一同役者並みの演技力でゲームに取り組んでいました。 このシアターゲームの時間は、情報編集力、つまり自分が感じた事象に対してそれぞれの納得解を導き出すための訓練として設けられたカリキュラムでした。大門さんは「繋げる力」と表現していましたが、感動や興奮などといった感情をうまく表現できることも、クリエイターにとって必要なスキルなのです。 |