この日のカリキュラムは税理士の田子周一先生を迎えて確定申告についての勉強会からスタートです。今年は会社に所属する若手アニメーターたちが多いこともあり、青色申告決算書の作成だけでなく、年末調整の源泉の見方も合わせて解説。幅広い税制講座になりました。 |
事前にサンプルの領収書と確定申告書のコピーを手渡されていた参加者たちですが、これまで気にしなかったであろう領収書の仕分けから四苦八苦。それでも田子先生の指示のもとに配られた用紙に数字を記入していき、源泉徴収票や年末調整の見方、医療費控除の仕組み、そして経費として計上できる領収書とできない領収書の選別などを通じて社会人としての知識を蓄えていきます。 |
午後の講座は株式会社トムス・エンタテインメント知財管理部長の笹平直敬氏による「著作権・契約の講座」からスタート。アニメーション業界に身を置く者にとって重要な知識を学べるまたとないチャンス。若手アニメーターたちにとってはやや難しい話であり、昼食休憩直後ということもあって、若手アニメーターたちは睡魔と戦いながら、受講していきます。 |
また、アニメーターにとって身近なところで覚えておきたい法人著作(=職務著作、著作権法15条)の解説もありました。法人著作には5つの要件があり、それは「法人等の発意に基づくこと」「法人等の業務に従事する者が創作すること」「職務上の行為として創作されること」「法人等の著作名義で公表されるものであること」「契約、就業規則等に別段の定めのないこと」。これら全てを満たす場合は個人が創作した著作物でも原始的に法人(会社)が著作権を持つことになるということなのです。 |